サイバーセキュリティ基礎AI時代の新しい注意点

音声 / 画像 / 文面のなりすまし

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学習のねらい

前回のレッスンで、AIが悪用されると、音声、画像、文面での「なりすまし」の品質が向上することを見てきました。 このレッスンでは、これらのなりすましに対して、私たちがどのように身を守るべきか、具体的な対策を学びます。 特に、安易に信じず、確認する習慣を身につけることが重要です。

声や動画だけで本人確認しない — 二経路確認

AIによって、電話の声やビデオ会議の映像が本物そっくりに偽造される可能性があります。 そのため、「声が本人に似ている」「動画で顔が見える」というだけでは、相手を完全に信用することは危険です。

  • 二経路確認(にけいろかくにん) を習慣にしましょう。 これは、異なる2つの連絡手段を使って相手の本人確認を行う方法です。 例えば、電話で緊急の依頼があった場合、すぐに信じるのではなく、その内容をSlackや会社のチャットツール、あるいは別の電話番号にかけ直して確認する、といった対応です。 「電話で話した内容をSlackで送ってください」と相手に依頼するのも有効です。
  • 特に、お金が絡む話や、重要な情報のやり取りの場合は、必ず複数の手段で確認してください。

上司から「いますぐ振込」は合言葉 / 折返しで確認

会社で働く上で、「上司からの緊急の指示」は、誰もが従うべきものだと感じやすいでしょう。 しかし、AIを使ったなりすましで、上司を装った詐欺メールや電話が増えています。

  • いますぐ振込」「緊急対応」「他言無用」といった言葉は、詐欺でよく使われる手口です。 このような指示があった場合は、まず「本当に上司からのものか?」と立ち止まって考えてください。
  • 社内で事前に決めた 合言葉(あいことば) を確認する仕組みがあれば、積極的に利用しましょう。 「〇〇部長、合言葉を教えていただけますか?」と聞くことで、偽物であれば返答に詰まるはずです。
  • 最も確実なのは、一度電話を切って、上司の正式な連絡先(内線や会社の携帯番号など)に 折り返し電話 をすることです。 メールであれば、新しいメールを作成して、上司のアドレスに直接確認のメールを送るようにしましょう。 届いたメールの返信ボタンを使うと、詐欺師のアドレスに返信してしまう可能性があるため注意が必要です。

家族から「事故で病院」型の特殊詐欺もAI音声で増加

特殊詐欺、特に「オレオレ詐欺」のような家族を装った詐欺も、AI音声によってより巧妙になっています。 「事故に遭って病院にいる」「携帯をなくしたからこの番号に電話してほしい」といった、家族の身に危険が迫っているかのような内容で、冷静な判断を奪おうとします。

  • 「声が家族に似ている」と感じても、すぐに信じ込まず、必ず本人に直接連絡 を取ってください。 もし本人と連絡が取れない場合は、別の家族に連絡して事実を確認しましょう。
  • 「携帯をなくした」と言われても、すぐに新しい電話番号を信用せず、普段から使っている連絡先や、親戚を通じて連絡を取るなど、別の経路での確認を試みてください。
  • 家族間でも、緊急時の連絡ルールや合言葉を決めておくことが、詐欺対策として非常に有効です。

AIの進化は、私たちが情報を判断する際のハードルを上げていますが、基本的な「確認する」という行動が、多くの被害を防ぐ鍵となります。 常に「もしかしたら偽物かもしれない」という意識を持つようにしましょう。

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音声 / 画像 / 文面のなりすまし | サイバーセキュリティ基礎 第1章 - AI研修